おはようこんにちはこんばんは!本のこと、アートなこと、旅のこと、サイエンスなことなどがエントロピー増大気味に散らばっている部屋へようこそ。


by Chubb-3
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「ミッフィーが生まれて50年 ミッフィー展」と「無言館 遺された絵画展 ~戦後60年いのちの証」

題名が長くなってしまいましたが、京都と神戸でそれぞれ二つずつ展覧会を見てきました。
まずは、京都のほうから。
この題名に上げた展覧会は二つとも、京都の高倉通に面した建物でおこなわれています。
歩いて10分程度。一日で二つとも効率よく見てまわれます。

8/30まで大丸ミュージアムKYOTOで開かれている「ミッフィーが生まれて50年 ミッフィー展」は、その名の通り、50才(?)のミッフィーをお祝いする展覧会。
2003年に開かれた天保山のBruna展にいらっしゃった方も多かったとおもいますが、その展覧会はもう本当にブルーナさんの多彩(多才でもあります!)な仕事ぶりに驚くことの連続で、お腹イッパイ!というかんじでした。
今でこそよく知られるようになりましたが、さまざまなミステリーのペーパーバックの装幀のお仕事が一堂に会していて、その素晴らしさに息を呑んでいました。
もちろんミッフィーや仲間たちがどう形作られていったのか、ということも夢中になって観ていました。

c0024552_23553346.jpg今回はミッフィーが中心。ということで、そのBruna展のことを思い出されながら観ると、規模はやはり小さいです(デパートの中ですしね)。
中でも目玉は、ブルーナさんのスタジオが再現されている、ということでしょうか。でもわたしは、その横で放映されていた、ブルーナさんの仕事ぶりのほうがおもしろく感じました。
Bruna展でもクマのボリスが作られていく様子を映像でみていたのですが、音楽を聞きながら、英語で自分の仕事を説明しながら、ひょいひょいと描いて、色画用紙を切っていく様子はもう神業。
あの楕円形のアタマなんかは手描き。服のための色画用紙はハサミで。
これで50年きたわけですから、そりゃぁもちろん、ミッフィーのカタチも変化しますよ~!

一番おもしろ可愛かったのは、ミッフィーのクレイアニメの日本未公開分を食い入るように観ていた女の子。
 みっふぃーは、かわいー、うさちゃん♪ みっふぃーは、くぁいー、うさちゃん♪
と、主題歌を、声張り上げて歌ってました(笑)。こういう子がまだまだ増えていくのかな~と・・・
その後、グッズ売り場でさまざまな可愛すぎる商品を前に、動物園のクマみたくウロウロしていたのはわたしです(爆)。
けっきょく図録と、他にも50th Anniversaryグッズなどを買い込んでしまいました。
図録はねぇ、表紙がいいんですよ!
ミッフィーをつくるブルーナさんのゴッドハンズの追体験ができるんですよ~
この装幀は祖父江慎氏のお仕事だそうです。

■ bloc:希望的観測【50 years with miffy 「ミッフィー展」 ミッフィーが生まれて50年。】
■ asahi.com : 50 years with miffy 「ミッフィー展」 ミッフィーが生まれて50年。

■ 京都文化博物館:特別展示室 「無言館 遺された絵画展 ~戦後60年いのちの証」



高倉通を四条から京都文化博物館のある三条へ。
今度はガラっとかわって、「無言館 遺された絵画展 ~戦後60年いのちの証」(~8/28)。

本当は長野県上田市の無言館で観たい作品たちです。
打ちっぱなしのコンクリートにていねいに並べられた作品と、ゆかりの品々をテレビで観るたびにおもいます。

でも無言館まで行くのはあまりに遠いのです。
道のりを考えても、心の準備期間を考えても・・・

高倉通をあるきながら、観る決心があるかどうか、考えました。
でも、絵は描く人もいて、観る人も「いる」のです。
やはり入ろうと決めました。

特別展のある3階にあがり切符をもぎってもらうと、いつもの展覧会とは違う雰囲気を感じました。関係がないのに、ついこの間、人体の不思議展をしていたことも、思い出されました。

まず、ガーゼのハンカチをもって涙ぐむ年配の女性。
次に、「わたし、上田で観た時ね・・・」と学芸員の方に話しかける男性。
じっと真剣な眼で、画家のプロフィールを読む若い人。
そうか、これくらいの年の子が描いたのかと、絵の前にすっくと立っているその人を見ながら思いました。
展覧会で一等をとった人(二等はわたしも好きな芸術家でした)、絵手紙を毎日のように送り続けた人(「ベトナムはどういうところなの、と君が言うので・・・」)、出立の日の朝に慌しく描いた人、療養中に最後の力をふりしぼって描いた人、広告や絵本というカタチで作品が夜に残った人、などなど。

c0024552_064074.jpgふだん展覧会で観る絵は、よほどのことがないかぎり、修復されているものです。
けれども、この展覧会のチラシの絵はどうでしょうか?
もう端のほうは絵の具が剥がれ落ちています。
ほとんどの作品は、絵の具が少しはがれたり、カビが生えていた痕跡があったりします。
この展覧会の最後の作品は、本当にかなりの絵の具が剥がれ落ちてしまっていました。
けれども、だからこそ、見えてくることが、あるのです。

さいごに映像を見てから出てみると、不思議とさわやかな気分になりました。

もう一つ、美術・工芸展示室で子供向けに「やきもの探偵団出発!」(~8/28)がおもしろかったです。
「陶器と磁器のちがいは?」とか、「土器にさわってみよう」とか、「こんなに小さくてもふたが付いてるんだよ」とか、学芸員さんの見てもらいたい視点が分かってきます。
難点は、子供向けのせいか、答えを隠したコップ(底が穴あき)が低い位置にあること。
覗き込むために、無言館展のついでに観に来たおばあちゃんも腰を曲げないといけなくて大変そうでした。
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by Chubb-3 | 2005-08-21 23:12 | 芸術の周辺*art