おはようこんにちはこんばんは!本のこと、アートなこと、旅のこと、サイエンスなことなどがエントロピー増大気味に散らばっている部屋へようこそ。


by Chubb-3
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『笑いの奇才・耳鳥斎!~近世大阪の戯画~』

c0024552_273877.jpg「耳鳥斎」と書いて、「ニチョウサイ」。
生粋の浪華っ子。
こんなけったいな名前、ぜんぜん知りませんでしたが、あの宮武外骨先生や岡本一平先生が「耳鳥斎先生」って書いてるくらいですから、相当のものですよ、この方。

伊丹市立美術館で5/22までひらかれていた、この展覧会は顔がゆるみっぱなしでした。
戯画って、かわいい!
ひょうひょうとしたナンとも味わい深い作風にすっかりファンになってしまいました!といっても、江戸時代半ばのお人なんですが。

たとえば。『地獄図巻』なんておどろおどろしい名前なのに・・・
「うーん、地獄ってこんなに楽しそうにしてるところだっけ?」というくらいに満足げな鬼さんたちが人間を使って仕事中。その仕事というのは、使われている人間がもともとしていた仕事・・・
「一体何があって、こんな因果なことに・・・うっうっうっ」なんて苦しそうにしている様子なんぞ全くありゃしません。されるがままに、蒲焼されたり(かわうをや)、タバコの煙を出したり(きせるや)、生け花になっちゃったり(はなや)・・・
案外にっこりして、嬉しそう?よく分からん人間どもであります。
いちおう風刺画なんですけど。(ぜんぶ見たかったです!!)

それに縁起物の掛け軸。天狗さんと寿老人さんが何をなさっているのかというと、なんと鼻とオツムの長さくらべ。二人ともうちわと軍配をあげて、勝ったぞー!なんて仰ってるんでしょうか。どっこいどっこいに見えるんですがねぇ・・・

他にも、耳鳥斎が影響を受けたとされる与謝蕪村や上田公長らによる人物戯画や鳥羽絵本なども見られ、嬉しい限りでした。

さらに嬉しいオマケとしては、伊丹市立美術館所蔵のドーミエの版画と彫刻があわせて見られたこと。こちらは「冗談きっついわ~」なかんじのビンビン伝わってくる風刺画でして、これも日本と西洋の違い?なんて思いました。

* 伊丹市立美術館:『世界ハ是レ即チ一ツノ大戯場 笑いの奇才 耳鳥斎! ~近世大坂戯画~』
* ストリートアートナビ:耳鳥斎!/伊丹市立美術館


また、この展覧会については、『芸術新潮』'05 06月号に詳しいです。
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by Chubb-3 | 2005-06-02 00:52 | 芸術の周辺*art